興福寺の歴史をわかりやすく解説!奈良の世界遺産で感じる日本の古都の魅力

奈良の旅を計画している皆さん、「興福寺(こうふくじ)」というお寺の名前を耳にしたことはありますか?
奈良公園のすぐそば、東大寺と並んで多くの観光客が訪れる興福寺は、1300年以上の歴史を誇る、まさに日本仏教史の宝庫です。藤原氏の氏寺として飛鳥時代に創建され、平安・鎌倉時代には政治や文化の中心にもなりました。
何度も戦火に遭いながらも再建され続けた興福寺の姿は、時代を超えて人々の信仰と誇りを伝えています。

この記事では、「興福寺 歴史」というキーワードをもとに、これから奈良を訪れる方のために、興福寺の起源や変遷、見どころ、さらには季節の行事まで、わかりやすくご紹介します。
事前に少しだけ歴史を知っておくだけで、現地での感動がぐっと深まりますよ。

目次

奈良の旅に興福寺は外せない理由

奈良には数多くの歴史的建造物や文化財がありますが、その中でも「興福寺(こうふくじ)」は特に重要な存在です。奈良公園のすぐ近くに位置し、東大寺や春日大社とも隣接するこのお寺は、まさに奈良の中心ともいえる場所です。

興福寺は、世界遺産「古都奈良の文化財」のひとつとして登録されており、美しい五重塔や国宝の仏像が数多く残されています。しかし、興福寺の魅力は建物や仏像だけではありません。その背景にある藤原氏との深い関わりや、1300年以上にわたる歴史の積み重ねこそが、このお寺を特別な存在にしているのです。

この記事では、興福寺の歴史を中心に、見どころや行事、アクセス情報までわかりやすくご紹介していきます。
これを読めば、興福寺を訪れる際の感動がさらに深まり、奈良の旅が一層心に残るものとなるはずです!

興福寺の歴史をひもとく ~千年以上続く寺院の物語~

飛鳥時代の創建と藤原氏との深いつながり

興福寺の歴史は、今からおよそ1300年前、飛鳥時代の669年にまでさかのぼります。
この年、藤原鎌足(ふじわらのかまたり)の病気平癒を願って、妻の鏡女王(かがみのおおきみ)が「山階寺(やましなでら)」というお寺を京都に建てたことが、興福寺の始まりとされています。

その後、藤原氏の勢力拡大にともない、寺も移転されていきます。平城京への遷都(710年)に合わせて、山階寺は奈良の現在地に移され、「興福寺」と名を改めました。ここから興福寺は藤原氏の氏寺(うじでら)として、政治や文化の中心に関わる重要な寺院へと発展していきます。

藤原氏は平安時代にかけて天皇家と密接な関係を築き、日本の政治を大きく動かす存在となりました。
そんな藤原一族の後ろ盾を得た興福寺は、国家的な儀式や仏教行事の舞台となり、権威ある大寺院としての地位を確立していきます。

つまり、興福寺の成り立ちは、日本の貴族社会の発展や仏教の広がりと深く結びついているのです。

平安・鎌倉時代の栄華と仏教の中心としての役割

平安時代に入ると、興福寺はますます重要な地位を確立していきます。
特に藤原氏が摂関政治を通じて権力を握った時期、興福寺もその後ろ盾を受けて発展を遂げました。
奈良の大寺院として、朝廷や貴族の間で信仰を集め、国家と密接に結びついた存在となります。

この時代、興福寺は僧侶たちの学問の場としても機能し、多くの学僧を輩出しました。
また、興福寺は「南都七大寺(なんとしちだいじ)」のひとつにも数えられ、仏教界における発言力も非常に大きなものでした。法会(ほうえ)や儀式などを通じて、仏教を通じた政治・文化の中心的役割を果たしていったのです。

鎌倉時代に入っても、興福寺の影響力は衰えることなく続きます。
特に注目すべきは、南都北嶺(なんとほくれい)と呼ばれる、興福寺と比叡山延暦寺による二大勢力の存在です。
この二寺院は、ときに政治にも介入するほどの権威を持ち、「僧兵(そうへい)」を抱える軍事的な力まで持つようになります。

こうした背景からもわかるように、平安・鎌倉時代の興福寺は、単なる宗教施設ではなく、政治・文化・軍事のすべてに影響を及ぼす力を持った寺院だったのです。

戦火と再建 ~幾度もの焼失を乗り越えて~

長い歴史の中で、興福寺は何度も火災や戦乱の被害を受けてきました。
特に大きな打撃となったのが、1180年の平重衡(たいらのしげひら)による南都焼討(なんとやきうち)です。
これは源平合戦のさなか、平氏の命を受けた重衡が奈良の寺々を焼き払った事件で、興福寺の伽藍(がらん)はこのときほとんどが灰となりました。

しかし、ここで興福寺の真価が発揮されます。
焼失したにもかかわらず、僧侶や信者、そして藤原氏をはじめとする貴族たちの手で、少しずつ復興が進められていったのです。鎌倉時代には再び堂塔が整えられ、南都仏教の中心としての地位を取り戻しました。

その後も、室町時代や江戸時代にも火災に見舞われることがありましたが、そのたびに再建が行われ、寺としての命は受け継がれていきます。中には、再建がかなわなかった建物もありますが、それでも今日まで興福寺がその姿を保っているのは、人々の信仰と文化への深い思いがあったからに他なりません。

こうした歴史を知ってから境内を歩くと、ただの古い建物ではなく、「何度もよみがえった、いのちある寺」として興福寺を見ることができるようになります。

近代から現代へ ~文化財としての再評価と保存

明治時代に入ると、日本は大きな社会の転換期を迎えました。
仏教に対する風当たりが強まる中、廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)と呼ばれる運動により、多くの寺院や仏像が被害を受けました。
興福寺もその例外ではなく、いくつかの堂宇が取り壊され、仏像が散逸するという苦しい時代を迎えます。

しかしその後、明治後期から昭和にかけて、仏教文化や歴史的建造物の価値が見直されるようになりました。
興福寺に残された多くの仏像や建築物は、国宝や重要文化財として指定され、保存・修復が進められていきます。

そして1998年、興福寺は「古都奈良の文化財」の一部としてユネスコ世界遺産に登録されました。
これにより、国際的にもその価値が認められ、多くの人々がその歴史と文化を学ぶ場となっています。

さらに近年では、かつて失われていた「中金堂(ちゅうこんどう)」が再建され、2018年に落慶(らっけい)法要が行われました。
これは、興福寺の歴史に新たな一歩を刻む出来事であり、「再生と継承」というこの寺の歩みを象徴しています。

今、興福寺はただの観光地ではなく、過去と現在が出会う場所として、そしてこれからの未来に伝えていくべき文化の宝として、私たちを迎えてくれているのです。

見逃せない!興福寺の主要スポット

国宝がずらり!東金堂と五重塔

興福寺を訪れたら、まず足を運びたいのが東金堂(とうこんどう)五重塔(ごじゅうのとう)です。この二つは境内でも特に目立つ存在で、奈良公園からもその姿がはっきり見えるほどのシンボルです。

東金堂(とうこんどう)

東金堂は、もともと藤原不比等(ふじわらのふひと)の病気平癒を祈って、養老5年(721年)に建てられました。現在の建物は、室町時代(1426年)に再建されたもので、国宝に指定されています。

堂内には、薬師如来坐像(やくしにょらいざぞう)を中心に、日光・月光菩薩、十二神将像など、合計13体の仏像が安置されています。どれも鎌倉時代の力強い彫刻で、細部まで丁寧に作られています。特に十二神将は、それぞれ個性豊かで迫力があり、多くの訪問者を魅了しています。

五重塔(ごじゅうのとう)

東金堂の隣にそびえるのが、高さ約50メートルの五重塔です。
これは現存する中で日本で2番目に高い木造の五重塔で、こちらも国宝です。

創建は730年で、幾度もの火災を経て、現在の塔は室町時代の再建(1426年)。優美なプロポーションと力強さを兼ね備え、興福寺の象徴的存在となっています。

塔の中には通常入ることはできませんが、特別公開の際には仏像や内部構造を間近で見られる貴重なチャンスもあります。

*2023年7月より明治時代以来120年ぶりの保存修理工事が行われています。
 屋根瓦の葺き替え修理、木部の修理、漆喰壁の塗り直し等が行われる予定。
 新しい姿を見られるのはなんと6年後(;゚Д゚)・・令和13年の予定です。
 ですがこの度、この「興福寺保存修理見学会」の参加に応募したところ、見事当選しました!✨
 相輪も含め今は完全に覆われて見えなくなっている内部に特別に入ることができます。
 写真は撮れるのかしら・・?
 参加後にここでお伝えしようと思っています!お楽しみに☆


 追記:見学会に行ってきました!写真は掲載NGということで残念(=_=)
    令和7年5月現在で改めて確認しますと、完成お披露目は令和16年とのこと・・さらに延びて9年後!!
    それまでに更なる英語力・ガイド力をUP!しとかねば~
    待ち遠しいです(*^_^*)

巣屋根にすっかり覆われた修理工事中の五重塔

圧巻の表情美!阿修羅像と国宝館

興福寺といえば、やはり見逃せないのが阿修羅像(あしゅらぞう)です。
この像は、奈良時代に作られた「八部衆立像(はちぶしゅうりゅうぞう)」のひとつで、現在は国宝館(こくほうかん)に安置されています。

もとは食堂であった建物が使われています

阿修羅像の魅力とは?

阿修羅像は、三つの顔と六本の腕を持つ独特な姿で知られていますが、なによりも人々を惹きつけるのはその繊細で美しい表情です。
正面の顔は静かでどこか憂いを帯びており、左右の顔には動きと感情が宿っています。まるで人間の複雑な心の内を表しているかのようです。

この像がつくられたのは、1300年近く前。乾漆造(かんしつづくり)という技法で作られており、木の芯に漆を塗り重ねて形を整えていく手の込んだ技術が使われています。

国宝館で仏像と向き合う

阿修羅像をはじめとする多くの仏像や寺宝は、興福寺の国宝館で公開されています。
ここには、八部衆の他にも、十大弟子像、金剛力士像、四天王像など、どれも歴史的・芸術的に非常に価値の高い仏像が展示されています。
特に、表情や姿勢、衣の流れなどがとてもリアルに表現されていて、「仏像は動かない彫刻」ではなく「生きている存在」のように感じられるはずです。

観光の途中で国宝館に立ち寄ることで、日本の仏像文化の奥深さと感動をより深く味わうことができます。

仏像名種類・役割時代特徴・見どころ
阿修羅像八部衆の一尊奈良時代三面六臂、繊細な表情、乾漆造の技法
四天王立像四天王(守護神)奈良時代迫力ある姿勢と表情、鎧をまとった勇ましさ
金剛力士像東大寺南大門の仁王像鎌倉時代力強い筋肉表現、動的なポーズ
十大弟子像釈迦の主要弟子像奈良時代各弟子の個性ある表情と姿勢
文殊菩薩像知恵の菩薩奈良時代優雅で静かな表情、智慧の象徴
普賢菩薩像修行の菩薩奈良時代穏やかで慈悲深い表情

中金堂と再建の物語

興福寺の中心的な建物である中金堂(ちゅうこんどう)は、寺院の本堂にあたる重要な堂宇です。
創建は8世紀初頭の天平年間で、藤原氏の権力の象徴として栄華を極めましたが、長い歴史の中で火災により何度も焼失してきました。

江戸時代以降は再建されることなく、約300年間その姿を失っていましたが、21世紀に入り、地域や文化財保護の関係者の強い願いで再建計画が始動。
多くの困難を乗り越え、2018年に約200年ぶりに中金堂が再建され、落慶法要が行われました。

この再建事業は、伝統的な木造建築技術の継承とともに、最新の調査・保存技術を融合させたもので、過去の歴史を尊重しつつ現代の技術力を駆使した復元でした。

再建された中金堂には、薬師如来像を中心とした仏像群が安置されており、多くの参拝者や観光客にとって新たな拝観スポットとなっています。

この再建は、興福寺が持つ歴史的価値を未来へ繋げる重要な節目となり、奈良の文化遺産としての地位をさらに強固にしました。

奈良時代(8世紀頃)に制作されたこれらの仏像や神像は、興福寺中金堂の歴史と文化を象徴する重要な存在です。

名称役割・特徴見どころ・ポイント
薬師如来像本尊。病気や災いを癒す医薬の仏中心仏としての威厳、奈良時代の伝統的技法を継承
日光菩薩像薬師如来の右脇侍。太陽の光の象徴力強く明るい表情、守護の役割
月光菩薩像薬師如来の左脇侍。月の光の象徴穏やかで優しい表情、癒しの象徴
四天王像東西南北を守る守護神。鎧をまとい、迫力のある表情と動き。中金堂の四隅を守護
大黒天像富と繁栄をもたらす神。笑顔で打ち出の小槌を持ち、食物の神としても信仰される
吉祥天像幸福や吉祥を象徴する女神。美しく優雅な姿。幸福と繁栄の守り神
柱絵(壁画)中金堂内の柱を飾る壁画。仏教図像仏教世界を視覚的に表現。歴史的な壁画としても価値が高い

南円堂・北円堂が語る時代の移り変わり

興福寺の境内には、歴史を感じさせる二つの重要な円堂があります。それが「南円堂」と「北円堂」です。
これらの建物は、それぞれ異なる時代背景と目的を持って建てられ、興福寺の歴史と文化の深さを物語っています。

南円堂は鎌倉時代の1299年に再建されました。
もともとは平安時代に創建されたとされ、戦乱や火災によって何度も焼失しましたが、現在の建物は鎌倉時代の建築様式を色濃く残しています。南円堂は不動明王を本尊としており、特に庶民の信仰を集めました。
その荘厳な姿は鎌倉時代の武家文化の影響を感じさせ、興福寺の歴史の一端を伝えています。

一方、北円堂は鎌倉時代の1199年に建立されたもので、南円堂よりも古く、国宝に指定されています。北円堂は弥勒菩薩を本尊とし、その内部には国宝の仏像群が安置されています。北円堂の保存状態は非常に良く、奈良時代から鎌倉時代にかけての仏教彫刻の美しさと技術を今に伝えています。

この二つの円堂は、興福寺が長い歴史の中で何度も再建や修復を繰り返しながら、時代ごとの信仰の変化や文化の移り変わりを反映していることを示しています。訪れる人は、南円堂・北円堂を通して奈良の歴史の奥深さと仏教文化の豊かさを感じることができるでしょう。

北円堂:特別拝観に行ってきた時の入口の様子

南円堂の主な仏像(鎌倉時代・重要文化財)

仏像名役割・特徴見どころ・ポイント
不動明王像南円堂の本尊。怒りの形相で煩悩を断つ燃え上がる火焔光背と険しい表情。人々を迷いから導く仏。
四天王像東西南北を守護する武神。威圧感ある姿勢と細部の表現。邪悪を踏みしめる姿が印象的。

※南円堂内は通常非公開ですが、毎年10月17日の「南円堂特別開扉」でのみ参拝可能です。

北円堂の主な仏像(鎌倉時代・国宝)

仏像名役割・特徴見どころ・ポイント
弥勒如来坐像北円堂の本尊。未来仏として人々を救済する穏やかで理知的な表情。運慶の父「康慶」による鎌倉彫刻の代表作。
無著菩薩立像弥勒信仰の導師。実在の僧侶をモデルとした尊像運慶作。リアルな表情と衣の質感に感動。人間味あふれる姿。
世親菩薩立像無著の弟。弥勒菩薩の教えを説いた高僧。無著像と対になる一対の像。信仰と智慧の深さを感じさせる造形。
四天王像北円堂内を守る守護神。緻密な鎧と躍動感あるポーズ。仏法を守護する強さが際立つ。

※北円堂も通常は非公開ですが、春と秋の年2回、特別公開されます(期間は数日間のみ)。

三重塔

北円堂近くにある、奈良時代から続く静かな名塔

北円堂の東側、奥まった静かなエリアに建つこの三重塔は、1210年(鎌倉時代)に建立された貴重な遺構で、興福寺に現存する最古の建築物です。
五重塔の陰に隠れがちですが、繊細な屋根の反りや小ぶりながら整ったバランスは一見の価値あり。
国宝に指定されており、訪れる人の心を落ち着かせるような静寂が漂っています。

📷 おすすめ:新緑や紅葉の時期、塔の周囲の木々との調和がとても美しい。

地蔵菩薩石像

中金堂の南東、ひっそりとたたずむ慈悲の象徴

興福寺の広い境内の一角、中金堂の近くにひっそりと佇む石造のお地蔵さま。
大きく目立つ存在ではありませんが、その穏やかな表情と静かな佇まいに、足を止めて手を合わせる参拝者も少なくありません。
子どもの守り神・旅人の安全を願う仏様として親しまれ、地元の方々の信仰も集めています。

📷 おすすめ:午後のやわらかい日差しの中で写真を撮ると、石の温かみが伝わります。

外国人観光客の方々はお地蔵さんの赤いよだれかけに興味があるよう

興福寺の歴史が体感できるイベントと行事

興福寺では、年間を通じてさまざまな伝統行事や特別公開が行われています。これらの行事に参加することで、興福寺の歴史や信仰がどのように現代に受け継がれているかを実感することができます。地元の人々や観光客にとっても特別な体験となるイベントをご紹介します。

◆ 追儺会(ついなえ)・節分行事

開催時期:2月3日頃(節分の日)
鬼を追い払う儀式で、興福寺では赤鬼・青鬼が現れ、僧侶が法弓や法剣で退治する伝統的な行事が再現されます。参拝者も豆をまいて厄払いを行い、邪気を払って福を招き入れます。観光客にも人気のあるにぎやかなイベントです。

◆ 薪能(たきぎのう)

開催時期:毎年5月中旬ごろ(雨天時は奈良県文化会館で実施)
興福寺の五重塔の前で行われる日本最古の野外能楽公演です。奈良の薪能は1959年に始まり、全国でも先駆けとされる薪能の名所。
夕暮れから夜にかけてかがり火が焚かれ、その炎に照らされながら舞う能と狂言は、幻想的でまさに“時代を超えた舞台芸術”。
古代から続く芸能と興福寺の荘厳な雰囲気が融合する、奈良ならではの感動体験です。

◆ 南円堂の特別開扉

開催時期:10月17日(年に1日だけ)
通常は非公開の南円堂が年に1日だけ開扉され、本尊の不動明王像を拝観できます。この日は多くの参拝者が訪れ、堂内の仏像と静かに向き合う貴重な体験ができます。秋の紅葉と合わせて訪れるのもおすすめです。

◆ 北円堂の特別公開

開催時期:春と秋の年2回(各数日間)
国宝の北円堂も普段は非公開ですが、春(4月下旬頃)と秋(10月下旬頃)に数日間のみ特別公開されます。運慶作の無著・世親像や弥勒如来像など、仏教彫刻の傑作を間近に見る絶好の機会です。

◆ 中金堂夜間特別拝観

開催時期:不定期(秋に行われることが多い)
ライトアップされた中金堂を夜間に拝観できる特別な催しです。闇夜に浮かび上がる金堂のシルエットと、仏像が放つ神秘的な光景は、日中とはまた違った荘厳さがあります。

夜はまた違う雰囲気に。ステキ✨

◆ 文化財特別公開・企画展(国宝館)

開催時期:通年・随時
国宝館では、特定のテーマに沿った仏像の特別展示や企画展が行われることがあります。奈良時代から鎌倉時代の名品に加え、修復された文化財の一般公開など、学びと感動のある展示が楽しめます。

これらの行事は、ただ見るだけでなく、歴史に触れ、仏教文化を五感で体験できる絶好のチャンスです。事前に興福寺の公式サイトや観光案内をチェックして、訪問のタイミングを合わせてみてはいかがでしょうか。

興福寺周辺のおすすめ観光スポット

興福寺を訪れた際には、ぜひその周辺も散策してみてください。徒歩圏内には、奈良の歴史や自然、文化を体感できる魅力的なスポットが数多くあります。ここでは、観光ルートとして組み込みやすい場所をいくつかご紹介します。

◆ 奈良公園

興福寺から徒歩すぐ|鹿とふれあえる人気スポット

奈良といえば「鹿」。奈良公園には約1,000頭以上の鹿が自由に歩き回っており、鹿せんべいをあげたり、一緒に写真を撮ったりすることができます。
春は桜、秋は紅葉と、四季折々の風景も楽しめ、興福寺と合わせて自然と歴史の両方を堪能できます。

◆ 奈良国立博物館

徒歩約10分|仏教美術の宝庫

仏像や経典など、日本の仏教美術に特化した国立博物館。興福寺の仏像を見た後に訪れることで、より深く日本仏教の歴史や文化を理解できます。
毎年秋に開催される「正倉院展」では、東大寺に伝わる天平文化の宝物が一般公開され、世界中から観光客が訪れます。

◆ 東大寺

徒歩15分|奈良観光の王道スポット

世界最大級の木造建築である大仏殿と、奈良の大仏(盧舎那仏)で知られる寺院。興福寺と並んで、奈良仏教を象徴する存在です。
中門から大仏殿までの参道は鹿と共に歩くことができ、外国人観光客にも非常に人気の高いエリアです。

◆ 春日大社

徒歩15~20分|朱塗りの社殿と灯籠の参道が幻想的

藤原氏の氏神を祀る神社で、鮮やかな朱色の社殿と、約3,000基の石灯籠・釣灯籠が見どころ。
神道と仏教が共存してきた歴史を知るうえでも、興福寺との併せての見学がおすすめです。春日大社本殿までは、自然豊かな遊歩道を通ってゆったりと歩けます。

◆ ならまち

徒歩10分~|古民家と町家カフェが並ぶレトロなエリア

古き良き奈良の町並みが残る「ならまち」は、伝統的な町家建築が今も残る情緒あるエリア。
和雑貨店、地元のカフェ、町家資料館などが点在し、ゆったりとした時間を過ごせます。興福寺を起点に、町歩き観光にもぴったりです。

◆ 猿沢池

徒歩3分|五重塔が水面に映る絶景スポット

興福寺南円堂のすぐそばにある静かな池。夕暮れ時には五重塔が池に映り、まさに絵画のような風景が広がります。
季節ごとの景色や、鹿と池のコラボレーションなど、写真好きな方にも人気の撮影スポットです。

◆ 五十二段

興福寺南円堂前|ならまちと興福寺をつなぐ歴史の階段

五十二段:右奥に見えるのが修復工事中の五重塔

南円堂から猿沢池へと続く石段が52段あることから「五十二段」と呼ばれています。
また、仏教の修行の段階(菩薩が悟りに至るまでの52の階位)を表しているとも言われています。
江戸時代から続く由緒ある階段で、上りきった場所からは猿沢池と五重塔が一望できます。
興福寺とならまちを行き来する昔の人々が通ったこの石段を登れば、まるで過去と現在をつなぐ旅をしているような気分に。
写真スポットとしても人気で、歴史を感じる静かな階段道です。

これらのスポットを組み合わせれば、1日で奈良の歴史・自然・文化・グルメをバランスよく楽しむことができます。
興福寺を中心に、奈良のまち歩きの旅をぜひ満喫してみてくださいね!

まとめ 〜興福寺は“歴史”と“いま”をつなぐ場所〜

興福寺は、ただの歴史的建造物ではありません。1300年以上にわたって奈良の中心に立ち続け、多くの災害や戦乱を乗り越えながら、今もなお私たちに「日本の歴史」「仏教の教え」「美の価値」を伝えてくれています。

再建された中金堂や、威厳を保ち続ける五重塔、静けさの中に重みを感じさせる南円堂・北円堂。
そして国宝館に並ぶ仏像たちは、時代ごとの想いと職人の技術が息づいており、一体一体に物語があります。

また、節目ごとに行われる行事や、五十二段のような“見えない意味”を感じる空間など、「過去」と「現在」が自然に溶け合い、今この瞬間に生きる私たちと対話してくれる場所でもあるのです。

🌿こんな方におすすめ!

  • 奈良の歴史や仏教文化に触れてみたい方
  • 世界に誇る日本美術の傑作を間近に見たい方
  • 写真映えだけでない“心に残る旅”を求める方

次に奈良を訪れるときには、ぜひ「時間の重なり」を感じるような視点で、興福寺を歩いてみてください。
きっと、あなた自身の中にも静かな感動が残ることでしょう。

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